需要期にも関わらず海運料金がコスト割れ水準まで急落​

主要動向

1. 運賃急落

• 米西岸：2,089ドル/FEU（SCFI）→ 1,700ドル/FEU（マースク7月9日提示）、主要アライアンスのコスト割れ。

• 米東岸：3,700–4,100ドル/FEU → 3,400–4,000ドル/FEUに下落。

2. 市場再編

• 非アライアンス船社は、持続不可能な運賃水準を受け米国線から撤退する可能性。

• 6月の「関税前駆け込み需要」終了後、船舶が欧州線にシフトし、欧州運賃をさらに圧迫。

3. 構造的供給過剰

• 供給増加率：10.3%（新造船納入）。

• 需要増加率：わずか2.0%。

• Alphaliner 2023年予測：

• 紅海迂回で10%の輸送力が吸収されても、供給過剰を解消できず。

要因と見通し

関税不確実性：トランプ政権の関税懸念で輸入業者が需要を凍結、8月前の在庫積み増しなし。

欧州シフト：米中貿易減速で貨物が欧州に流れるが、第3四半期の需要は期待外れの可能性。

⚠️ 警告：需要低迷が続けば、さらなる運賃戦争や航路休止が発生する見込み。